【10月3日 AFP】デンマーク政府は1日、世界初の「肥満税」を導入した。施行前の1週間は、消費者が課税対象となるバターやピザ、肉、牛乳などを買い込む駆け込み需要が高まった。

 現地の業者は、「需要に備えてバターやマーガリンを大量に仕入れなければならなかった」と語った。

 デンマーク政府は、飽和脂肪1キロにつき16クローネ(約220円)の課税を課すことを決定。250グラムのバターの場合、価格は今までより2.2クローネ(約30円)高い18クローネ(約250円)以上となる。

 バターや牛乳、ピザ、油、肉、調理済み食品まで、飽和脂肪を含む商品には全てこの税が課税される。デンマークの産業連盟は同税を、お役所的な間違った判断だとして非難している。

 しかし、この制度も長くは持たないかもしれない。欧州連合(EU)は現在、肥満税によって輸入商品の方が安くなってしまう可能性について調査を進めているという。(c)AFP/Julian Isherwood