【10月2日 Relaxnews】都会のサイクリング愛好家は、高レベルのすすを吸い込む危険性があるとの研究が9月23日、オランダのアムステルダム(Amsterdam)で開かれたヨーロッパ呼吸器学会(European Respiratory Society)で発表された。環境にやさしい交通手段であるサイクリングの思わぬ危険性が明らかになった。

 研究を行ったロンドン大学(University of London)によると、都会で通勤に自転車を使う人は、歩行者と比べて肺に2.3倍の黒色炭素が入っていた。黒色炭素は化石燃料の燃焼によって生み出され、車の排ガスに含まれている。

 ウェブサイト「MyHealthDailyNews」は9月27日、同研究についてこのように報告した。「歩行者もすすの極小粒子を吸い込んでいる。だが自転車に乗った人は排ガスに距離が近く、また呼吸がより深いために、もっと吸い込んでいる」

 研究を行ったChinedu Nwokoro氏は、声明で以下のように述べた。「さまざまな要因が考えられる。その1つとして、自転車に乗っている人は歩行者よりも排ガスに近い距離で、より速いペースでより深く呼吸するため、肺に入る空気中の微粒子の数が増えている可能性がある」

 Nwokoro氏は、サイクリングを諦めてしまうのではなく、交通量の少ないサイクリング順路を選んで排ガスにさらされる量を減らすことを提案した。(c)Relaxnews/AFPBB News