【7月27日 AFP】ドイツ国立ロベルト・コッホ研究所(Robert Koch InstituteRKI)は26日、52人の死者を出した腸管出血性大腸菌(EHEC)の流行が終息したと発表した。

 新たな感染者が3週間前に報告されて以来、EHECの潜伏期間を超えて現在に至るまで新たな感染例が報告されていないため、終息したとの判断を下した。ただし、EHECの監視は継続するという。

 5月下旬に流行のピークを迎えたEHECには、4000人以上が感染し、52人が死亡した。死者は2人を除く全員がドイツ人だった。

 ドイツ当局は当初、スペイン産キュウリを感染源と指摘。スペインの農業が大きな打撃を受け、両国関係の悪化にまで発展した。

 その後、欧州食品安全機関(European Food Safety AuthorityEFSA)は、ドイツがエジプトから輸入し、その後各地に流通した「フェヌグリーク(コロハ)」と呼ばれる香辛料の種子が感染源の可能性が高いと発表。これを受け、欧州連合(EU)はエジプトからの種子と豆の輸入を一時的に禁止する措置に踏み切った。(c)AFP