体重139キロの英国人男性、「肥満じゃない」認定で法廷闘争
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【7月13日 AFP】肥満手術を受けるには十分に肥満ではないとの理由から、英国民健康サービス(National Health Service、NHS)に保険適用を拒否され、裁判で争ったものの主張が認められなかった英国人男性が11日、控訴院(Court of Appeal)に控訴した。
体重139キロのトム・コンドリフ(Tom Condliff)さん(62)は、自分の命を救うためには腹部の手術が必要だと主張したものの、腹腔鏡の胃バイパス手術の保険適用をNHSに拒否された。コンドリフさんの肥満度指数(BMI)は、保険適用に必要な50よりも低く、40超だった。
コンドリフさんは保険適用を求めて訴訟を起こしたが、高等法院(High Court)が4月にコンドリフさんの主張を退けたため、控訴した。控訴審での審理は11日に始まり、2日間の日程の予定。
元警察官のコンドリフさんは、長期の糖尿病の治療で処方された治療薬のせいで肥満になったという。28種類の錠剤を飲み、呼吸マスクと吸入器を使っている。
一審では、コンドリフさんが減量に取り組んだものの失敗したことから、コンドリフさんにとって手術が臨床的に適切であることは「誰もが認める」と認定された。だが一方で、裁判所は、NHS側が欧州人権条約(European Convention on Human Rights)に違反しているとのコンドリフさんの主張を退けた。(c)AFP