【7月5日 AFP】過体重または肥満の男性は、過体重または肥満の女性同様、親になる可能性が低くなるという研究結果が、スウェーデンのストックホルム(Stockholm)で4日に開催された欧州ヒト生殖学会議(European Society of Human Reproduction and EmbryologyESHRE)で発表された。

 肥満度指数(BMI)を基準とした場合、18.5以上25未満が標準体重で、25以上30未満が過体重、30以上が肥満に分類される。

 欧州12か国の研究所ネットワーク「Eylau-Unilabs」は、男性1940人から精液を採取し、精子の数を持ち主の体重と照らし合わせてみた。なお、今回の調査はこの種の調査としては過去最大規模だという。

 この結果、精子の数は、標準体重の男性に比べ、過体重の男性で10%、肥満の男性で20%少なかった。また、精子が1個もなかった男性の割合は、標準体重では1%だったのに対し、肥満男性ではその約4倍の3.8%だった。太り過ぎの度合いが高くなるにつれて精子は減っていき、肥満男性ではそれがいっそう顕著だった。

 仏Eylau-Unilabsのディレクターは次のように分析した。「太り過ぎがおそらくホルモン障害を招き、これが精子特性の変化を余儀なくし、その結果、精子の数や運動性、生命力などを低下させているのではないか。こうなると受精成功率も下がることになる」(c)AFP