【6月27日 AFP】成人の糖尿病患者は、世界全体で、1980年の1億5300万人から2008年の3億4700万人へ2倍以上増えたとする研究結果が、25日の英医学専門誌「ランセット(The Lancet)」に発表された。

 英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)と米ハーバード大(Harvard University)の科学者らが世界各地の25歳以上計270万人の血糖値などを分析し、世界全体の患者数を予測した。

 その結果、世界のほぼ全域で糖尿病患者が増加していた。糖尿病患者の増加の主な2つの要因は、特に女性において、寿命が伸びたことと体重が増加したことだった。一方で、血圧とコレステロールの数値が多くの地域で下がっていた。

 糖尿病患者の増加率が最も高く、人口に占める患者の割合も世界一高かったのは、太平洋の島しょ国だった。マーシャル諸島では女性の3人に1人、男性の4人に1人が糖尿病患者だった。なお、西欧諸国では、患者の増加率は比較的小さかった。

 高血糖値および糖尿病による死者は、世界で毎年300万人にのぼっている。(c)AFP