【2月4日 AFP】西アフリカのブルキナファソで、マラリア原虫に対する感受性が極めて高い新種の蚊(か)が見つかったとする論文が、3日の米科学誌サイエンス(Science)に掲載された。マラリアの感染拡大をもたらす恐れがあるとしている。

 この新種の蚊は、ガンビアハマダラカ(Anopheles gambiae)の亜型。これまでマラリア研究用の蚊が屋内で採取されてきたのに対し、新種は屋外で採取された。

 研究チームはこの蚊を数世代にわたって培養し、過去に発見・分類された蚊の種類よりも熱帯熱マラリア原虫に対する感受性が高いことを発見した。この蚊のマラリア原虫に対する感受性は58%で、屋内に生息するタイプの35%を大幅に上回ったという。

 過去の研究では、ナイジェリアで1970年代に屋内用殺虫剤を使ったマラリア対策が試みられたが、屋外の蚊がマラリアを媒介したために効果はなかったとするものがある。

 研究チームは、新種の蚊は進化的にかなり新しいと見ており、野生の成虫をたくさん採取して詳しい分析を行う必要があるとしている。(c)AFP