【11月15日 AFP】インドネシアのバリ(Bali)島でのHIV/AIDS報告例が急増しており、売春婦の4人に1人がHIV陽性と報告されている。インドネシア当局高官が14日、明らかにした。

 インドネシアの国家エイズ委員会の発表した報告書によると、2010年に新たに報告されたバリ島のHIV感染者数は597人で、総数は前年比19%増の3778人となった。感染者数は2004年の590人、2006年の1253人から急増している。

 同委員会広報は「この統計は氷山の一角にすぎない。報告されない事例が多いことから、実数は7000例ほどだと考えている」と語った。「多くの人びとは検査をわずらわしいと思っているし、HIV/AIDSを抱えて生きている人に対する偏見と差別が残っている」という。

 また、バリ島のセックスワーカー推計8800人のうち、25%がHIVに感染している。前年は23%だった。コンドームの使用を拒否する客からウイルスが感染しているのだという。(c)AFP