【10月20日 AFP】子どものアレルギーリスクは、妊娠3か月目までの季節と関係している可能性があるという研究結果が、20日の英医学専門誌「Journal of Epidemiology and Community Health」に発表された。

 フィンランド・オウル大(University of Oulu)の研究チームは、同国南カレリア(South Karelia)県で2001~06年に生まれた子ども5920人のうち、4歳までにアレルゲン皮膚テストを受けた961人に注目した。

 陽性反応が出たのは、10~11月生まれでは10%と、6~7月生まれの2倍だった。10~11月生まれでは、特に牛乳と卵に対するアレルギー反応が強かった。

 理由については、10~11月生まれは、胎児の成長において重要な時期である妊娠11週目に大量のカバノキ、ハンノキの花粉にさらされたためではないかと見ている。これらの花粉の飛散量が1年で最も多いのは4~5月だ。

 反対に、飛散量が最も少ないのは12~1月。アレルギー反応が最も弱かったのが6~7月生まれであることと符合する。

 赤ちゃんが妊娠初期に胎内で強力なアレルゲンに触れると、免疫系の発達に影響を及ぼす可能性があるが、そのメカニズムは不明だ。

 スウェーデン、日本、オランダの研究者らも、これまで、北半球の秋冬に生まれた子は、春夏に生まれた子に比べ、湿疹やぜんそくに似た喘鳴(ぜんめい)にかかりやすく、血中の抗原レベルも高いとする研究結果を発表している。(c)AFP