【9月14日 AFP】夜の睡眠時間が短い5歳未満児は、十分な睡眠をとっている同年代の子に比べて若くして肥満になる可能性が高いとする研究結果が、13日の小児・青年期医療に関する米医学誌『Archives of Pediatric and Adolescent Medicine』に掲載された。

 米ワシントン大(University of Washington)と米カリフォルニア大ロサンゼルス校(University of California, Los Angeles)の研究者らは、国内1930人の子どもを「生後0~59か月」と「5~13歳」の2つのグループに分け、5年の間隔をあけて行われた2度の健康診断のデータを分析した。

 分析の対象となったデータは、子どもの肥満に影響することが知られている両親の体重、子どもの運動量、夜の睡眠時間、昼寝の有無などだ。 

 夜の平均睡眠時間は、「生後0~59か月」が10時間、「5~13歳」が9.5時間だったが、5時間程度しか寝ていない子も両グループには含まれていた。

 5年後の健康診断で「過体重」または「肥満」と判定された子は、「生後0~59か月」で33%、「5~13歳」で36%だった。

 研究は、「生後0~59か月のグループにおける夜の睡眠の短さは、5年間での平均体重に対する過体重の比率および過体重に対する肥満の比率の増加と密接に結びついていた」と指摘している。

 睡眠がなぜ体重に影響を及ぼすのかは明らかになっていないが、研究者らは、睡眠が短いと「疲れがたまって運動量が減り、食べる機会が増えるぶん摂取するエネルギー量が増える」ためではないかと見ている。目を閉じている時間の長さが食欲、空腹感、代謝作用に関するホルモンに影響することも、可能性として挙げられるという。(c)AFP/Karin Zeitvogel