新型インフル予防にハンドジェルの効果「ほぼ無し」、米研究
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【9月13日 AFP】新型インフルエンザA型(H1N1)の世界的大流行(パンデミック)の際、保健当局が普段から使用するよう勧めていたアルコールの殺菌ジェルに、新型インフル感染率の低減効果がほとんど無かったとする報告書が12日、米ボストン(Boston)で開かれている「抗菌薬および化学療法に関する学術会(Conference on Antimicrobial Agency and Chemotherapy、ICAAC)」で発表された。
報告書は、手指用の除菌剤などを含む消毒・ケアグッズを製造するダイアル・コーポレーション(Dial Corporation)が資金提供し、バージニア大学(University of Virginia)のロナルド・ターナー(Ronald Turner)氏が率いる研究チームがまとめた。
報告書によると、パンデミックウイルスならびに類似の株は、接触感染ではなく、空気感染で最も効果的に感染が広がることが判明。「抗ウイルス活性を高めた手指用のアルコール殺菌剤は、ライノウイルスおよびインフルエンザの感染頻度の低減に役立たなかった」と結論づけた。
研究は2009年8月25日~11月9日にかけて、被験者に3時間ごとの手の消毒を10週間にわたって続けてもらった。その結果、対照群では100人のうち51人が感染したのに対し、消毒をしたグループでも100人のうち42人がライノウイルスに感染していた。また、新型インフルにも、消毒をしたグループで12人が感染し、対照群の15人とほぼ変わらなかった。
ターナー氏は「手洗いは、ほかのウイルスが引き起こす病気の低減にも、あまり役立たなかった」と述べた。
報告書は「この研究により、これらの種類のウイルスへの感染防止には空気感染を注意する意識を高めることが必要かもしれない」と結んだ。(c)AFP
報告書は、手指用の除菌剤などを含む消毒・ケアグッズを製造するダイアル・コーポレーション(Dial Corporation)が資金提供し、バージニア大学(University of Virginia)のロナルド・ターナー(Ronald Turner)氏が率いる研究チームがまとめた。
報告書によると、パンデミックウイルスならびに類似の株は、接触感染ではなく、空気感染で最も効果的に感染が広がることが判明。「抗ウイルス活性を高めた手指用のアルコール殺菌剤は、ライノウイルスおよびインフルエンザの感染頻度の低減に役立たなかった」と結論づけた。
研究は2009年8月25日~11月9日にかけて、被験者に3時間ごとの手の消毒を10週間にわたって続けてもらった。その結果、対照群では100人のうち51人が感染したのに対し、消毒をしたグループでも100人のうち42人がライノウイルスに感染していた。また、新型インフルにも、消毒をしたグループで12人が感染し、対照群の15人とほぼ変わらなかった。
ターナー氏は「手洗いは、ほかのウイルスが引き起こす病気の低減にも、あまり役立たなかった」と述べた。
報告書は「この研究により、これらの種類のウイルスへの感染防止には空気感染を注意する意識を高めることが必要かもしれない」と結んだ。(c)AFP