【5月11日 AFP】ナッツ類には血中コレステロール値を下げる効果があり、健康によいという研究結果が10日、米カリフォルニア(California)州にあるロマリンダ大学(Loma Linda University)の研究チームによって米国医師会(American Medical AssociationAMA)の内科専門誌「アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン(Archives of Internal Medicine)」に発表された。

 研究によると、1日あたり平均67グラムのナッツ類を食べた人は、全く食べなかった人に比べ、総コレステロール濃度が5.1%、いわゆる悪玉コレステロールであるLDL(低比重リポタンパク)コレステロール濃度が7.4%減少したという。また、トリグリセリド(中性脂肪)の値が高い人がナッツを食べると、トリグリセリドの血中濃度が10.2%減少したという。

 研究チームは7か国で実施された25の実験結果を分析し、合わせて19~86歳の、コレステロール濃度が高い人と通常の人の男女583人のデータを調べた。どの参加者も、コレステロール濃度を下げる薬は服用していない。

 研究チームを率いたホアン・サバテ(Joan Sabate)博士は、健康への効果はどのナッツを食べても同じだとしている。

 ただ、その効果は、ナッツを食べる人の体重やLDLコレステロール濃度の基準値によって影響される。もともとのLDLコレステロール値が高ければ、ナッツによるコレステロール値の減少効果は大きく、さらに肥満度指数(BMI)が低ければナッツによる効果は大きいという。肥満の人ではナッツによる健康効果が低い理由については、更なる研究が必要だとされている。(c)AFP