【5月5日 AFP】スペイン・セビリア(Seville)の病院で同国3例目の顔面移植手術を受けた男性が4日、退院し、喜びの会見を開いた。

 神経組織の不具合で顔に腫瘍(しゅよう)ができる神経線維腫症を患っていたラファエル(Rafael)さんは、今年1月、24時間に及ぶ手術で顔面の約3分の2を移植された。

 舌を動かす能力を完全に取り戻すまでにはあと3か月かかるということで、発話にはまだ困難がある。会見では、医師団やドナーへの感謝の言葉を述べるとともに、新しい顔を初めて鏡で見たときの喜びを語った。

 医師団によると、ラファエルさんは、皮膚で痛みや寒暖を感じるところまで回復した。ひげそりも始めたという。

 バルセロナ(Barcelona)の病院は前月、事故で食事や呼吸が自力でできなくなった男性に対し、世界初の全顔面移植手術を3月に行ったことを明らかにしている。

 ラファエルさんの手術は、顔面移植手術としてはスペインで3例目、世界では11例目となる。(c)AFP