【4月12日 AFP】中国の国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)は12日、ニラの入った食品を食べた9人が中毒症状を起こしたことを受けて、中国当局が農薬に汚染されたニラ2トン分を処分したと伝えた。

 同紙によれば、中国東部の青島(Qingdao)市の野菜市場で、ニラ2000束以上を検査したところ、ニラ1.9トンから基準を超える非常に毒性の強い農薬である有機リンが検出されたという。

 また、同じレストランでこのニラ入りの料理を食べた9人が、頭痛や吐き気、下痢を訴えており、賠償金を求めているという。そのうちの1人の女性は「7日にニラ玉料理を1箱買った。(体調不良は)ニラが原因だとは気づかなかった。心臓疾患にかかったかと思った」と述べた。

 中国の食品安全監視機関は前月、食用油や乳製品を含むあらゆる食品の検査態勢を強化するよう行政各局に求めていた。

 中国では過去数週間で、農薬に汚染されたサヤマメや、残飯から作られた食用油などが相次いで発見されており、食品の安全性に対する懸念がわき上がっている。(c)AFP