【3月17日 AFP】心臓発作を起こした女性が1か月以内に死亡する確率は、男性の場合の2倍だが、その原因は治療の方法が男女で異なることにある――。米アトランタ(Atlanta)で16日開催された米国心臓学会(American College of Cardiology)会議で、このような論文が発表された。

 仏ブザンソン大学病院(Besancon University Hospital)などの研究チームは、フランスのフランシュ・コンテ(Franche-Comte)地方で2006~07年に心臓発作を起こして入院した男女3000人について、治療内容を精査した。

 その結果、女性は、血管造影検査や血管形成術を受ける割合が男性より低く、血管形成術の際、冠動脈を広げるために小型のステントが使用される場合が多いことが分かった。

 ブザンソン大学のフランソワ・シーレ(Francois Schiele)氏は会議で、「女性患者の死亡率はより侵襲性の高い治療を施すことで減らせる可能性がある」とし、男性患者に対して行われることの多い積極的治療を女性患者にももっと行うべきだと述べた。

 なお、男女の生理学的差異については、血管形成術などで考慮する必要があるとした。しかし、血管形成術に関する適切な訓練を受けた医師であれば、女性患者の冠動脈に大きなサイズのステントを挿入しても正常に機能させることができると強調した。(c)AFP