【3月15日 AFP】英国の不妊治療クリニックが14日、体外受精による「赤ちゃんのプロファイリング」サービスの宣伝の一環として、妊娠を望む女性を対象とした抽選会を行い、当選者には卵子提供者の教育レベル、家庭環境、人種を開示して好みの卵子を選んだ体外受精治療を無料で行うと発表した。

 このクリニックはロンドン(London)にあるLondon Bridge Fertility, Gynaecology and Genetics Centreで、「プロファイリングサービス」は英国法においても合法だと主張している。

 体外受精を希望する女性は17日、同クリニックが提携する米国の体外受精センター「Genetics and IVF InstituteGIVF)」主催の説明会に出席し、そのなかから当選した1人に1万3000ポンド(約180万円)相当の体外受精治療が無料で実施されるという。治療は米バージニア(Virginia)州のGIVFで行われる。

 英国では営利目的での卵子売買は禁止されている。さらに、卵子提供者は、身元を明らかにし、生まれた子どもが18歳になるまでに少なくとも1回は面会することが義務付けられる。その結果、英国では常に卵子が不足気味となっている。

 一方、米国の法律は女性が営利目的で卵子を提供することを認めている。提供女性には、学歴など個々の状況に応じて、1回の提供につき最大1万ドル(約90万円)が支払われる。

 GIVFへの卵子提供者は、19歳から32歳までの大学生や大学卒業者で、喫煙者や肥満女性からの卵子は受けつけていないという。(c)AFP