【2月10日 AFP】オーストラリア・メルボルン(Melbourne)のアルフレッド病院(Alfred Hospital)の研究者らは9日、ブタの肺を人間に移植することが10年以内に可能になるとの見方を示した。

 ブタの臓器は、人の血液に触れるだけで機能を停止するため、救命治療での使用は不適切とされてきた。

 だが、メルボルンのセントビンセント病院(St Vincent's Hospital)が拒絶反応に関する障壁の1つを取り除くために遺伝子の組み換えを行い、これをアルフレッド病院が確認したところ、このブタの肺に人の血液をかん流させて血液に酸素を送り込むことが長期間可能であることがわかった。

 このことは将来的に、命にかかわる病気の患者にブタの肺が移植できるようになる可能性を意味している。同病院によると、臨床段階に移行できるのは5~10年後で、さまざまな課題をクリアする必要があるという。(c)AFP