【2月1日 AFP】健康な成人は年齢を重ねるほど、若年の成人に比べて必要な睡眠時間が少なくなり、睡眠が少なくても若いときほど日中に疲れを感じないという研究結果が1日、米学会誌に報告された。

 報告によると、毎日8時間といわれる睡眠時間のうち、実際に寝ている時間は年をとるとともに減り、20~30歳の成人に比べると、40~55歳の中年世代の睡眠時間は23分前後短縮し、66~88歳では中年世代よりもさらに約20分程度短くなる。

 また年齢の高い人ほど、途中で目覚める頻度が著しく増え、起きた状態の時間が長くなる。さらに深い眠りが訪れ、身体の回復期にあたる徐波睡眠と呼ばれる睡眠段階は、年齢が高くなるほど減ることも分かった。

 しかし、高年齢の成人ほど眠りは浅くなり、合計睡眠時間が減り、さらに睡眠が途切れがちになっても、若年の成人に比べて昼寝の必要性も減るという。

 この研究は英サリー大学(University of Surrey)臨床研究センターが、睡眠障害や不眠の訴えのない110人の健康な成人を被験者として行い、アメリカ睡眠医学会(American Academy of Sleep Medicine)と米睡眠研究学会(Sleep Research Society)の機関誌「SLEEP(睡眠)」に発表された。(c)AFP