【1月22日 AFP】米スタンフォード大(Stanford University)などの研究チームが、C型肝炎ウイルスの複製を妨げる方法を発見したと、20日の米科学誌「Science Translational Medicine」(電子版)に発表した。従来の「インターフェロン・リバビリン併用療法」よりも毒性が低い新たな治療法として、期待される。

 研究チームは、まず試験管内実験によりC型肝炎ウイルスの複製サイクルに不可欠なタンパク質を特定した。次にこのタンパク質を合成して化合物を作り、これがウイルスの凝集つまり複製を防ぐことを確認した。

 この化合物は、ウイルスのみに必要とされるメカニズムを崩壊させることにより働くため、この研究を基に開発される新薬は人体への有害性が低い可能性があるという。

 同大のジェフリー・グレン(Jeffrey Glenn)教授は、化合物について、1年~1年半の前臨床試験と動物実験ののち、米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)の承認を得て臨床段階に進めるのではとみている。(c)AFP