【1月14日 AFP】上司に本音をぶつけることは、本人の健康に良いだけではなく、上司のスキルも向上させるとした研究結果が13日、英ブライトン(Brighton)で開催された英国心理学会(British Psychological Society)会議で発表された。

 専門家のエマ・ドナルドソン・フィールダー(Emma Donaldson-Feilder)氏らのチームは、役職者150人について、トレーニングを受け、500人程度の部下から管理能力について評価してもらうグループと、トレーニングも部下からのフィードバックも受けないグループとに分けた。

 部下からフィードバックを受けたグループでは、管理の仕方を改善しようとする努力が見られ、その結果スキルが上がったと見なされるようになったことがわかった。

 また、部下の方にも、(本音をぶつけて)ストレスを発散できるという利点があるという。ドナルドソン・フィールダー氏によると、ストレスは、不安やうつ、動悸(どうき)、血圧上昇、思考力の低下など、広範囲の精神的・身体的影響をもたらし、病欠の大きな原因となる。病欠者が出ると今度は残りの従業員らにさらなる負担がかかるなど、負の連鎖が起こり、個人にも会社にも余計なコストがかかることになるという。

 専門家らは、従業員が「ハッピー、ヘルシー、ストレスフリーに」仕事ができるよう、会社側は定期的に部下による上司の査定を行うべきとしている。(c)AFP