【12月23日 AFP】カナダのモントリオール(Montreal)警察の幹部は22日、AFPに対し、アルツハイマー病患者にGPS(衛星利用測位システム)付ブレスレットを提供することを検討していると語った。

 アルツハイマー病の患者は、外出したまま家までの帰り道がわからなくなることがあり、発見されない場合飢えや寒さの危険にさらされる場合がある。前月も、アルツハイマー病患者の女性(73)が行方不明となり、3日におよぶ捜索活動ののち、雪の中で遺体で発見される出来事があった。

 カナダ当局はすでに、条件付き釈放中の服役囚を追跡する目的でブレスレットを使用しており、モントリオール警察は現在、GPS付ブレスレットの提供にかかるコストや、倫理的、法的側面の調査を進めている。

 モントリオール・アルツハイマー協会(Montreal Alzheimer's Society)によれば、アルツハイマー病の患者は、行方不明になってから12時間以内に発見されない場合、50%の確率でなんらかの怪我を負い、死に至るケースもあるという。(c)AFP