【12月9日 AFP】南アフリカのズールー(Zulu)の王が、エイズのまん延を防ぐために割礼の習慣を復活させる意向だと、南アフリカ通信(SAPA)が6日報じた。

 グッドウィル・ズウェリティニ(Goodwill Zwelithini)王は5日、ズールーの伝統行事に出席し、「HIVやエイズと闘うためにも、若い男たちに対する割礼の儀式を復活させたいというのがわたしの意志だ」と話した。
 
 包皮切除を行った男性ではHIVへの感染確率が半減するとした一連の研究結果を受け、世界保健機関(WHO)は2007年以来、エイズ対策の一環として、男性の包皮切除を推奨している。
 
 ズールー人は伝統的に割礼を行ってきたが、19世紀初頭にズールー王国を建国したシャカ王(King Shaka)により廃止された。割礼の儀式は数か月を要し、王がその間、若い戦士たちを徴集できないというのが、廃止の理由だった。

 クワズールー・ナタール(KwaZulu Natal)州政府も現在、割礼の復活の可能性について、ズウェリティニ王と話し合いを重ねている。(c)AFP