【11月23日 AFP】サウジアラビアの保健省は21日、イスラム教の聖地への大巡礼「ハッジ(Hajj)」のため同国を訪れた外国人4人が、新型インフルエンザで死亡したと発表した。

 保健省報道官によると、死亡したのはインド人男性(75)、モロッコ人女性(75)、スーダン人男性(75)、ナイジェリア人少女(17)の4人。ナイジェリア人少女に呼吸器系疾患があったほか、他の3人にも既往症があったという。また、いずれもワクチン接種は受けていなかった。

 25日から始まる「ハッジ」は、イスラム教の聖地メッカ(Mecca)とメディナ(Medina)を巡礼する一大行事。期間中に世界各地からサウジアラビアを訪れる巡礼者らは250万人に上ると予測され、4月に新型インフルエンザが初めて確認されて以来、1か所に集まる人数としては最大となる。

 メッカとメディナではこれまでに20件の新型インフル感染例が報告されており、4人が入院中だが、巡礼者に死者が出たのは今回が初めて。(c)AFP/Adel Zaanoun