【10月19日 AFP】国内各地で19日、新型インフルエンザA型(H1N1)のワクチンの接種が、政府が最優先と設定した医療従事者を対象に始まった。厚生労働省によると、インフルエンザの流行期である秋冬に向けて、現在供給可能な国産ワクチンは118万人分だという。

 医療従事者に続いて、重症化のリスクが高いとされる妊娠中の女性、基礎疾患を持つ人への接種が、11月初めにも実施される予定で、乳児や子どもへの接種は12月末となる見通し。

 19日に接種を開始したのは23府県で、その他の自治体は週内にも接種を開始する予定だ。東京都は、医療機関や医師、看護士らの数が多く準備時間が必要なため、接種開始は26日からになるという。一方、約18万人の医療従事者がワクチン接種を待つ大阪府では、ワクチン不足の恐れが出ている。

 日本では、5月に国内初の新型インフルエンザ感染が確認されて以来、これまで27人が死亡しており、政府はインフルエンザの流行期における感染拡大を懸念している。(c)AFP