【10月3日 AFP】妊娠前に過体重または肥満の女性は、普通の体重の女性よりも心臓に欠陥がある赤ちゃんを出産するリスクが18%高いという研究結果が、1日の米医学専門誌「American Journal of Obstetrics and Gynecology」(AJOG、米国産科学・婦人科学ジャーナル)に掲載された。

 米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)の研究チームは、心臓に先天的な欠陥がある乳児6440人と出生異常のない乳児5673人を対象に調査を行った。ただし、心臓疾患の強力な危険因子である1型と2型の糖尿病を発症している母親が産んだ乳児は除外した。

 調査の結果、チームが調べた25種類の心臓疾患のうち、10種類が母親の肥満に、5種類は母親の過体重に関係があることが分かった。
 
 肥満は、高血圧、糖尿病、心臓疾患、卒中などさまざまな疾患の発症リスクを増加させる要因とされているが、今回の研究でこうしたリスクは太りすぎの女性の子どもにも影響を与えるおそれがあることが明らかになった。

 研究チームの1人であるCDCの疫学者スザンヌ・ギボア(Suzanne Gilboa)氏は「この研究で女性が健康的な体重を維持することの重要性が新ためて確認された。太りすぎると女性自身の健康への悪影響や妊娠合併症を起こす危険性があるだけでなく、乳児の健康リスクも高まる可能性がある」と指摘している。(c)AFP