【9月10日 AFP】女性とセックスをしている男性が実はナチス・ドイツ(Nazi)のアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)という設定の、2009年世界エイズデー(World AIDS Day)の啓発用としてドイツで制作された映像広告が9日、動画共有サイト「ユーチューブ(Youtube)」から削除された。

 この啓発広告は、次週からドイツ国内の映画館やテレビで流される予定で、キャンペーン用ウェブサイトで公開されているが、HIVウイルス感染者の名誉を傷つける内容だとして非難の声が上がっていた。

 広告の映像はセックスをする男女を不明瞭に映し出したもので、最後のシーンで男がヒトラーだということがわかる。その後に「AIDS IS A MASS MURDERE(エイズは大量殺人者)」というメッセージが表れる。

 ユーチューブには、「利用規約違反のため」削除されたとのみ説明が掲載されている。

 この啓発キャンペーンはHIV/AIDSに関する啓発活動を行う「Regenbogen e.V.」が行っているもので、旧ソビエト連邦のヨシフ・スターリン(Joseph Stalin)とイラクのサダム・フセイン(Saddam Hussein)元大統領を使ったポスターも制作している。同団体はAFPの取材に対し、映像の削除に関するコメントを拒否した。(c)AFP

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【参考】映像広告を見ることがきるキャンペーンのHP(英語、ドイツ語、スペイン語)