【8月5日 AFP】中国の病院では、政府によって禁止されているにもかかわらず、ヒトの新しい胎盤の取引が頻繁に行われていることが明らかになった。ヒトの胎盤は、栄養源として人気があるという。中国の国営英字新聞・環球時報(Global Times)が報じた。

 同紙によると、最近行われた調査で、中国衛生省が4年以上も前に胎盤取引を禁止しているにもかかわらず、胎盤1つあたり最高250元(約3500円)で取引されていることが明らかになったという。

 黒竜江(Heilongjiang)省にある病院の婦人科部門に2006年まで勤務していた医師は、「(胎盤)は栄養が豊富で、健康に良いものだ。わたしも何回か食べたことがある」と語る。

 East Asia Economic and Trade News紙の記者が胎盤の買い手を装って調べたところ、吉林(Jilin)省の吉林産婦人科病院(Jilin Gynaecology and Obstetrics Hospital)が胎盤を大量に供給していることが判明したという。

 環球時報によると、この記者は同病院内で行われた売買交渉の際、黒い袋に入れられた血まみれの胎盤を見せられたという。

 中国では一部で、胎盤は抵抗力を増進させ、特に虚弱体質などの人に効果があると信じられているという。匿名の胎盤バイヤーによると、「母体が健康で、生まれた子どもが男かつ第1子であれば、その胎盤は高値をつける」という。(c)AFP