【7月3日 AFP】ベジタリアン(菜食主義者)の骨密度は、肉を食べる人に比べてやや低いという調査結果が2日、米医学誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション(American Journal of Clinical Nutrition)」に発表された。

 調査は、オーストラリア・シドニー(Sydney)のガーバン医学研究所(Garvan Institute for Medical Research)が、ベトナム・ホーチミン(Ho Chi Minh)のファムゴックタック医科大学(Pham Ngoc Thach University of Medicine)と共同で実施したもの。

 2700人以上を対象に、骨密度と食生活の関係を調査した結果、ベジタリアンの骨密度は肉を食べる人より5%低いことが分かった。動物系食品を一切食べない完全菜食主義者では、骨密度は6%も低かった。

 一方、肉や魚は食べなくても卵や乳製品は摂取するラクト・ベジタリアン(乳卵菜食主義者)の骨密度は、肉食者と目立った違いは見られなかった。

 調査を率いたガーバン医学研究所のトゥアン・グエン(Tuan Nguyen)氏は「骨密度と骨折リスクの関係は不明」としながらも、「欧米のベジタリアン人口は全人口の約5%を占め、その数は増え続けている。また、骨粗しょう症患者の数も世界的に増加傾向にあり、調査結果は考慮に値する」と話している。(c)AFP