【6月12日 AFP】世界保健機関(World Health OrganizationWHO)のマーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長は11日、スイス・ジュネーブのWHO本部で記者会見し、新型インフルエンザの警戒水準を世界的大流行(パンデミック)を意味する最高の「フェーズ6」へ引き上げると宣言した。フェーズ6が宣言されたのは、40年前の香港かぜ以来となる。

 チャン事務局長は、パンデミックは「比較的穏やか」で、死者などが急激に増えるとはみていないとし、冷静な対応を呼びかけた。 

 WHOは、現在のところ、国境の閉鎖、人・物・サービスの移動の制限などの勧告は行っていない。

 WHOが11日時点で把握している新型インフルエンザの感染者数は、74か国で2万8774人にのぼっており、うち144人が死亡している。(c)AFP/Hui Min Neo