日本で新型インフル感染者増、WHOも関心
このニュースをシェア
【5月17日 AFP】8人の高校生が新型インフルエンザに感染していることが確認された神戸市は16日、少なくとも75の学校と幼稚園を休校にすると発表し、一部の地域で祭りやその他のイベントを中止することを決めた。大阪府ではさらに9人の高校生について感染の疑いが出ており、検査が進められている。
国内で初めて新型インフルエンザの感染が確認されたことを受け、麻生太郎(Taro Aso)首相は「今後は、水際対策に加え、患者の行動や濃厚接触者に対する調査を徹底し、その結果を踏まえて国内での感染拡大を防止するための措置を講じていく方針です」との談話を発表した。
世界保健機関(World Health Organization、WHO)の元西太平洋事務局長で政府の新型インフルエンザ対策本部の専門家諮問委員会の尾身茂(Shibetu Omi)委員長は、地域での感染が始まったと考えていると述べた。
神戸の交通機関で働く女性(42)は、「突然のことだったので驚きました。今日はマスクをする人が急に増えました」と話した。
■インド、トルコでも感染者
WHOが発表した日本時間16日午後4時現在の情報によると、世界の感染者は8451人で、死者は72人となっている。
同日その後、インドでは米ニューヨーク(New York )から同国南部ハイデラバード(Hyderabad)に帰国した23歳の男性が、トルコではイスタンブール(Istanbul)の空港で、熱測定カメラによって発熱が分かったイラク生まれの米国人男性とその母親がそれぞれの国で初めて新型インフルエンザに感染していることが確認され、感染者が確認された国は38か国になった。
さらに中国衛生省は16日午後、米国に留学していた18歳の女性が北京(Beijing)で新型インフルに感染していることが確認されたと発表した。中国本土での感染確認は3人目。
■メキシコ、カナダはWHOに情報提供
一方、メキシコとカナダは、新型インフルエンザウイルスについての情報をWHOに提出した。
メキシコのフェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)大統領は16日、新型インフルエンザのウイルス株と同国における臨床データと統計をWHOに提出したと発表し、早期のワクチン開発につながることを期待すると述べた。
カナダ食品検査局(Canadian Food Inspection Agency、CFIA)も同日、同国のブタから採取したウイルスの全遺伝子配列を解読したと発表した。新型インフルのウイルスとそれが動物に与える影響について理解が深まるだろうとしている。
■ WHO、日本の状況に関心
日本で新型インフルエンザが国内にまん延するのではないかとの懸念が高まるなか、WHOのディック・トムソン(Dick Thomson)報道官はスイスのジュネーブ(Geneva)でAFPに対し、「これはわれわが考えていた事態だが、調査が必要だ」と述べた。
またWHOのケイジ・フクダ(Keiji Fukuda)事務局長補代理も「日本で複数の学生が発症したことは承知している。欧州、英国、スペイン、ニューヨークと同様に日本の状況も関心をもって監視している」と述べた。
18日に始まるWHOの総会では新型インフルエンザが主要な議題になるとみられる。今年の総会は各国の専門家が自国を留守にする期間を短くするため10日間の会期が5日間に短縮された。(c)AFP
国内で初めて新型インフルエンザの感染が確認されたことを受け、麻生太郎(Taro Aso)首相は「今後は、水際対策に加え、患者の行動や濃厚接触者に対する調査を徹底し、その結果を踏まえて国内での感染拡大を防止するための措置を講じていく方針です」との談話を発表した。
世界保健機関(World Health Organization、WHO)の元西太平洋事務局長で政府の新型インフルエンザ対策本部の専門家諮問委員会の尾身茂(Shibetu Omi)委員長は、地域での感染が始まったと考えていると述べた。
神戸の交通機関で働く女性(42)は、「突然のことだったので驚きました。今日はマスクをする人が急に増えました」と話した。
■インド、トルコでも感染者
WHOが発表した日本時間16日午後4時現在の情報によると、世界の感染者は8451人で、死者は72人となっている。
同日その後、インドでは米ニューヨーク(New York )から同国南部ハイデラバード(Hyderabad)に帰国した23歳の男性が、トルコではイスタンブール(Istanbul)の空港で、熱測定カメラによって発熱が分かったイラク生まれの米国人男性とその母親がそれぞれの国で初めて新型インフルエンザに感染していることが確認され、感染者が確認された国は38か国になった。
さらに中国衛生省は16日午後、米国に留学していた18歳の女性が北京(Beijing)で新型インフルに感染していることが確認されたと発表した。中国本土での感染確認は3人目。
■メキシコ、カナダはWHOに情報提供
一方、メキシコとカナダは、新型インフルエンザウイルスについての情報をWHOに提出した。
メキシコのフェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)大統領は16日、新型インフルエンザのウイルス株と同国における臨床データと統計をWHOに提出したと発表し、早期のワクチン開発につながることを期待すると述べた。
カナダ食品検査局(Canadian Food Inspection Agency、CFIA)も同日、同国のブタから採取したウイルスの全遺伝子配列を解読したと発表した。新型インフルのウイルスとそれが動物に与える影響について理解が深まるだろうとしている。
■ WHO、日本の状況に関心
日本で新型インフルエンザが国内にまん延するのではないかとの懸念が高まるなか、WHOのディック・トムソン(Dick Thomson)報道官はスイスのジュネーブ(Geneva)でAFPに対し、「これはわれわが考えていた事態だが、調査が必要だ」と述べた。
またWHOのケイジ・フクダ(Keiji Fukuda)事務局長補代理も「日本で複数の学生が発症したことは承知している。欧州、英国、スペイン、ニューヨークと同様に日本の状況も関心をもって監視している」と述べた。
18日に始まるWHOの総会では新型インフルエンザが主要な議題になるとみられる。今年の総会は各国の専門家が自国を留守にする期間を短くするため10日間の会期が5日間に短縮された。(c)AFP