【5月9日 AFP】(一部更新)厚生労働省は9日午前、米国から帰国した日本人男性3人が新型インフルエンザに感染していることが確認されたと発表した。日本国内で感染者が確認されたのは初めて。

 感染が確認されたのは、米デトロイト(Detroit)からノースウエスト航空(Northwest Airlines)機で8日午後4時半ごろ成田空港に帰国した大阪府内の高校教員(46)と生徒2人(いずれも16)。

 3人は簡易検査でA型インフルエンザに感染していることが分かり、病院でさらに詳しい検査を行い感染が確認された。

 舛添要一(Yoichi Masuzoe)厚労相は9日朝記者会見し、同じ便に乗り合わせた乗客391人と乗員21人全員が感染した危険性はあると述べ、今日中に全員に連絡を取りたいと述べた。

 麻生太郎(Taro Aso)首相は談話を発表し、「空港における検疫の段階で対処したものであり、新型インフルエンザ対策本部で決定した『基本的対処方針』の『国内で患者が発生した場合』には当たらない」との見解を示した。

 感染が確認された3人は学校の研修旅行でカナダのオークビル(Oakville)に4月24日から5月7日まで滞在していた。成田空港に到着した際、せきなどの症状が出ていたという。教員はまだ症状があるが生徒2人は熱も下がり回復してきているという。

 3人の近くに座っていた乗客や、乗務員など計49人は、空港近くの宿泊施設で10日間隔離される。(c)AFP