【5月8日 AFP】18歳のときに極度の肥満だった男性が30-40代までに結婚できる確率は、標準体重だった男性の半分以下――オランダ・アムステルダム(Amsterdam)で開催中の国際肥満学会で7日、このような研究結果が発表された。

 研究を行ったのは、スウェーデン・カロリンスカ研究所(Karolinska Institutet)のマリン・カーク(Malin Kark)研究員らで、1951-61年の間に生まれたスウェーデン人男性50万人以上を対象に、18歳時の肥満度と30代、40代における結婚の有無について追跡調査した。

 その結果、18歳のときに肥満だった男性が30-40代となった1991年までに結婚していた確率は、標準体重だった人に比べて46%も低く、2004年までの既婚率は45%も低いことが分かった。

 一方、18歳のときに、肥満の一歩手前の「太りすぎ」だった男性の結婚率は、肥満男性よりは高かった。30代における既婚率は標準体重だった男性より10%低く、40代では9%低いだけだった。

 こうした結果は、女性はパートナーを選ぶ際に、知性や社会経済的地位に関わらず、男性の外見を重視する傾向があることを示しているといえるだろう。
 
 カーク研究員は、「若いときに押された『肥満』の烙印(らくいん)は、大人になってからも消えず、職場においても人間関係においても影を落としていると言えるのではないか」と指摘している。

 成人男性の体重に関する具体的なデータには触れていないが、青年期に肥満だった人は大人になっても肥満のままである可能性が高いとする複数の研究結果が、これまでにも示されている。(c)AFP