【5月6日 AFP】米テキサス (Texas)州の保健当局は5日、同州キャメロン郡(Cameron County)の女性が新型インフルエンザ「インフルエンザA(H1N1)」で死亡したと発表した。新型インフルエンザで米国人が死亡したのは初めて。米国で新型インフルエンザによる死者が出たのは前月末に米国を訪れていたメキシコ人の乳児が死亡したのに続き2人目。

 4日までに286人だった米国での感染確認者数は5日までに403人に急増したが、リチャード・ベッサー(Richard Besser)米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)所長代行はこれは検査結果が出そろい始めたためで、感染のスピード自体が早まったわけではないと述べ、過度に心配しないよう求めた。

 米国で新型インフルエンザで入院したのはこれまでに35人にとどまっている。しかしベッサー氏は米国では毎年季節性インフルエンザで約20万人が入院し、3万6000人が死亡していることからすると、新型インフルエンザによる入院や死亡は増えるおそれがあると述べた。

 キャスリーン・セベリウス(Kathleen Sebelius)米厚生長官も、新型インフルエンザは前月メキシコで最初に発生したときほど深刻ではないものの、患者は増えるだろうとの見通しを示した。(c)AFP