新型インフルエンザウイルス、米国起源の可能性も
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【5月3日 AFP】米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)は2日、新型インフルエンザ「インフルエンザA型(H1N1)」の起源が米カリフォルニア(California)州である可能性も否定できないとの見解を示した。
CDC広報のスコット・ブライアン(Scott Bryan)氏は、「現在米国で進められている調査で、もっと前の症例が見つかるかもしれない」と述べるとともに、2005年12月から2009年1月までの間にCDCで検査したウイルス株の中に、新型インフルエンザウイルスを持っていたものが12例あったことを指摘した。
米国ではこれまでに、21州の160人が新型インフルエンザに感染したことが確認され、うち1人が死亡している。メキシコで新型インフルエンザが流行する前に、カリフォルニア州で数件の感染例が報告されていた。
ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal、WSJ)によれば、カリフォルニア州最初の症例は、3月30日に発症したメキシコと国境を接するサンディエゴ郡(San Diego County)の10歳の少年だった。
この少年の喉から採取したサンプルが4月14日にCDCに届き、分析したところ、インフルエンザA型(H1N1)のウイルスが病気の原因だったことが分かったという。
2例目は近くのインペリアル郡(Imperial County)の9歳の少女で、せきと高熱を訴え3月28日に治療を受けた。WSJ紙によると4月17日に新型インフルエンザに感染していることが確認されたという。
2人ともメキシコへの渡航歴やブタとの接触はなかった。なお、2人とも回復している。(c)AFP