【5月2日 AFP】人間にキスをするよりブタにキスをするほうが安全だ――新型インフルエンザの感染が拡大し危機感が高まる中、オ-ストラリアの養豚業者がこう主張している。

「このインフルエンザはヒトからヒトに感染するんだろ。だったら恋人とキスするより豚とキスをするほうが安全だ」。シドニ-(Sydney)で養豚業を営むイアン・ポラ-ド(Ean Pollard)さんはシドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)紙にこう語った。今朝もブタ数匹に情熱的なキスをしてきたと言う。

 世界保健機関(World Health OrganizationWHO)は、世界で感染が拡大している新型インフルエンザは「豚インフルエンザ」と呼ばれているが、適切に取り扱われた豚肉を食べることで感染することはないとの声明を発表している。だが、ポラ-ドさんの養豚場でもすでに需要が相当減ったという。「買値を下げようとして、『先週仕入れたような量はいらないよ』なんて言ってくるんだ」

 オ-ストラリア当局は同国の輸入豚肉は全量が米国、カナダ、デンマ-ク産で、防疫のため全て冷凍あるいは骨を取り除いた状態で輸入されていると発表し、消費者の不安を解消しようとしている。またWHOは4月30日、新型インフルエンザウイルスを「インフルエンザA型(H1N1)」と呼ぶと発表した。(c)AFP

【参考】厚生労働省のホームページ