【5月1日 AFP】新型インフルエンザの感染拡大をめぐり、ジョー・バイデン(Joe Biden)米副大統領が30日、飛行機や地下鉄などの交通機関を使用すべきではないと警告するような内容の発言をしたため、ホワイトハウス(White House)が釈明に追われる事態となった。

 バイデン米副大統領は30日に出演した米NBCのテレビ番組で、新型インフルエンザの感染が拡大する中、家族には今はどこにも行かないよう勧めると話した。密閉された空間である飛行機では誰かがくしゃみをしたら飛行機全体に感染が広がるからだとして、「自分自身も飛行機や地下鉄には乗るつもりはない」と付け加えた。

 これに対し米航空運輸協会(Air Transport Association of America)は、「旅客機内の空気は、大半の公共施設の中よりも清潔だ」と指摘し、強い遺憾の意を示した。また、ジャネット・ナポリターノ(Janet Napolitano)米国土安全保障長官も、「症状が出た人に対しては、飛行機やバス、鉄道、密閉された空間に行かないよう呼びかけており、安全だ」と述べ、バイデン副大統領に反論した。

 ロバート・ギブズ(Robert Gibbs)大統領報道官は、「バイデン副大統領は必要のない限りメキシコに旅行すべきでないと警告しただけ」と本人に代わって弁明し、「一部の人びとに過度に危機感を与えたことについて謝罪したい」と述べた。(c)AFP/Jitendra Joshi 【参考】厚生労働省のホームページ