【4月29日 AFP】世界的に流行が拡大している新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)について、米政府は28日、「豚インフルエンザ」との名称が誤解を与え、世界各国で北米からの豚肉の輸入を禁止する措置が起きていることを受け、名称の変更を検討していると発表した。

 トム・ビルサック(Tom Vilsack)米農務長官は、記者団に対し「(新型インフルエンザは)食物が媒介するものではない。豚インフルエンザと呼ばないことが重要だ。豚肉を食べても感染はしない。このメッセージを届けることが重要だ」と述べた。「われわれは安全面だけでなく、経済への打撃も懸念している」

 米疾病対策センター(Centers for Disease Control and PreventionCDC)も、豚肉は安全とのメッセージを発表した。一方で、人から人への感染については、あらゆるリスクがあると警告した。

 CDCのリチャード・ベッサー(Richard Besser)所長代行は、「多くの人が誤解していることを知った」と述べ、ブタが発生源となっているのは、新型インフルエンザの要素の1部分にすぎないことを強調した。

「(豚インフルエンザという呼称は)養豚業者や豚を食べる人びとにとって利点がない。また、感染の予防方法を知りたい人びとにとっても、役立つものではない」(ベッサーCDC所長代行)

 現在、人びとに不適切な対策をとらせてしまわないような名称を検討しているという。(c)AFP


【参考】厚生労働省のホームページ