【2月28日 AFP】エイズウイルス(HIV)がヒトの免疫システムを逃れるために急速に変異していることが、26日の英科学誌「ネイチャー(Nature)」(電子版)で発表された研究結果で明らかになった。この現象は、ワクチン開発において問題の1つとなるものだといえる。

 日本を含む国際研究チームによると、エイズウイルスは突然変異することによって、エイズウイルスへの防御システムを急速に回避できるようになっているという。

 英オックスフォード大学(Oxford University)のPhilip Goulder氏は、「エイズウイルスは、われわれが生まれながらに持つ、免疫によるウイルスの制御システムを避けるのに効果的な動きをしている。これは、わずか20年ほどの間で非常に急速な進化だ」と語った。

 国際研究チームは、北米やカリブ海沿岸地域、欧州、サハラ以南のアフリカ、オーストラリア、日本の2800人の感染者の遺伝子情報やウイルス株を分析したという。(c)AFP