【1月28日 AFP】携帯電話で話す子どもたちは道路を横断する際に自動車に接触する可能性が高い。米アラバマ大学バーミンガム校(University of Alabama at Birmington)が専門誌Pediatrics(小児科学)2月号に発表した。

 研究では走る車の映像を映した大きなスクリーンを使って実際の環境を再現した実験用の交差点で、10、11歳の子ども77人に携帯電話を使用した場合と携帯電話を使用しない場合とそれぞれ6回ずつ、道路を横断させた。

 その結果、携帯電話使用中は左右の確認の頻度が20%減少して渡り始めるタイミングを逃し、短い時間で道路を横断しなければならなくなった。自動車に接触したり接触しそうになる危険性が43%増加した。

 研究チームは、子どもたちが携帯電話で話しながら同時に別のことをしようとする認識能力が減退した状態で、道路を横断するなどの危険性の高い行動を行う場合などにリスクを高めかねないと指摘する。

 2009年には米国の8-12歳の子どもの54%が携帯電話を持つことになるとの業界予測もあり、研究チームは危機感を強めている。(c)AFP