【1月17日 AFP】ヒトの遺伝子は、砂糖の摂取を2週間にわたって「記憶」し、不健康な食生活が続くと恒久的にDNAが書き換えられる可能性があることをオーストラリアの研究チームが明らかにした。

 ヒトの心臓組織とマウスに対する食生活の影響を調査したオーストラリアの心臓病・糖尿病の研究機関「Baker IDI Heart and Diabetes Institute」の研究チームは、砂糖を摂取するとその後2週間にわたって糖尿病や心臓疾患から体を防御するための遺伝子制御が停止することを発見した。

 研究チームを率いたSam El-Osta氏は16日、オーストラリアのAAP通信(Australian Associated Press)に、「朝食べたチョコレートバーは非常に急速に効果をもたらす可能性があり、また、最大で2週間までその効果が持続する可能性があることが分かった。これらの変化は継続し、食事に対する自然な代謝反応を変化させる恐れもある」と述べた。

 El-Osta氏によると、この効果は不健康な食生活を続けることで増強される恐れがある。また、遺伝子の損傷は数か月から数年間におよび、遺伝する可能性もあるという。論文は、医学誌「Journal of Experimental Medicine」に掲載された。(c)AFP