【1月13日 AFP】英イングランド（England）北部リーズ（Leeds City）市の夫婦が、市に養子縁組登録を申請したところ、｢夫が太り過ぎなため養親となった後に早く亡くなる可能性がある｣と懸念した当局が、夫婦の申請を却下する一幕があった。

　この男性は、電話コールセンターで働くダミアン・ホール（Damien Hall）さん（37）。ベビーシッターをしている妻シャルロッテさん（31）との間に子どもができず、リーズ市役所に養子縁組を申請した。　

　ところが市当局は夫婦に、ダミアンさんの肥満度指数（BMI）が40を下回らない限り、養親候補として考慮できないと言い渡した。ダミアンさんは身長185センチ、体重155キロで、BMI値は42を超え、BMIの肥満度でも最高を表わす｢高度肥満｣グループに入る。

　英BBCラジオに出演したダミアンさんは｢問題はぼくが太り過ぎだってことだ。やせろと言ったってそれはとっても難しい。ぼくは別にカウチポテトなわけじゃないし、毎晩出前をとってるわけでもないんだ｣と述べた。さらに｢ぼくたち夫婦の良い面はすべて無視して、ぼくの体重だけで判断されてしまったんじゃないかと思う。うちは酒もタバコもやらないし、子どもたちに安全で幸せな家庭を与えてあげられるのに｣と悔しさを語った。

　リーズ市役所では、ダミアンさん夫妻の申請を却下した理由について｢市の養子縁組課には、できるだけ長く生涯を通じて子どもの世話をできる養親に児童が引き取られるよう保証する法的責任がある。その責任の一部は、養親候補に適性基準に基づいたアドバイスを与えることで、これには長期的な養育能力にかかわる健康やライフスタイルに関する問題も含まれる｣と説明している。(c)AFP