【1月13日 AFP】ベトナムのラオドン(Lao Dong)紙は13日、北部ランソン(Lang Son)省で中国から密輸されたニワトリから高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスが検出されたと報じた。家畜衛生当局が検査した16のサンプルのうち8つがウイルスの陽性反応を示したという。

 これに伴い、地元人民委員会は各地方当局に鳥インフルエンザ感染の拡大を阻止するためのニワトリ密輸対策強化を緊急要請した。

 ベトナムと中国では前週、2008年以来初めてとなる人間への鳥インフルエンザ感染例が報告されている。

 両国ともあと2週間ほどで旧正月を迎えることから、市場には多くのニワトリなどの家禽(かきん)が出回っている。国営英字紙ベトナム・ニュース(Vietnam News)によると、首都ハノイ(Hanoi)でも産地を偽装した中国産の鶏肉が、相次いで発見されている。

 このところ寒波に見舞われたベトナム北部では、気温が下がり鳥インフルエンザウイルスの生存期間が延びている上に、人々が屋内で過ごす時間も増えることから感染の危険性が高まっている。(c)AFP