【1月13日 AFP】中国では、抗生物質の過剰処方や誤用による副作用で、毎年推定8万人が命を落としていると、12日の中国青年報(China Youth Daily)が報じた。

 保健省が、2005年に病気を患ったのち死亡した20万人の死因を調査したところ、40%にあたる約8万人が抗生物質の乱用・誤用によるものであることが判明した。

 同省によると、抗生物質が処方されたのは入院患者の約74%、外来患者の約21%で、他国の平均をはるかに超えている。抗生物質が過剰処方される背景には、抗生物質の値段が比較的高いため、これを処方することで病院側のもうけが大きくなるという事情があるという。

 2004年に124の病院を対象に行った調査では、処方された薬剤のうち抗生物質は26%を占めた。 
 
 抗生物質を過剰に摂取すると、薬剤耐性ウイルスが出現しやすくなる。保健省によると、抗生物質の基本知識に欠ける医師が多く、抗生物質を万能薬のように見なしてささいな病気にも処方・摂取する医師や患者も見受けられるという。(c)AFP