抗生物質の予防的投与は集中治療中の死亡率低下に有効、研究成果
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【1月2日 AFP】集中治療を受けている患者に予防的に抗生物質を投与することで生存率が高まるとの研究結果が1日、米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル(New England Journal of Medicine)」に発表された。
研究を主導したのはオランダのユトレヒト大学医療センター(University Medical Center Utrecht)のチームで、国内13か所の病院の集中治療室(ICU)で治療を受けたオランダ人の患者約6000人を対象に、抗生物質を使った2種類の治療方法の効果について調査した。
予防的な抗生物質の使用については以前から賛否両論があったが、研究チームは今回の研究結果はこの論争に決着をもたらすだろうとしている。
論文の主執筆者のアンマリー・ド・スメット(Anne Marie de Smet)氏は「ICU治療での抗生物質の使用方針を見直す必要がある。われわれの研究で抗生物質の使用によって死亡例が明らかに減ることが分かった。この認識がICU治療に生かされるべきだ」と述べた。
研究チームは2004年から06年に入院した患者を各約2000人ずつの3グループに分けた。
1番目のグループには1日に4回、経口で抗生物質が投与され、2番目のグループにはこの措置に加え、点滴と消化管に入れた管を使って抗生物質を投与した。対照群である3番目のグループには、通常のICU治療が施された。4週間が経過した段階で各グループの死亡率を対照群と比較すると、1番目のグループでは2.9%、2番目のグループでは3.5%低かった。
論文は、長期的に抗生物質耐性がどのように獲得されるかは、長期におよぶ詳細な研究が必要だろうとしている。(c)AFP
研究を主導したのはオランダのユトレヒト大学医療センター(University Medical Center Utrecht)のチームで、国内13か所の病院の集中治療室(ICU)で治療を受けたオランダ人の患者約6000人を対象に、抗生物質を使った2種類の治療方法の効果について調査した。
予防的な抗生物質の使用については以前から賛否両論があったが、研究チームは今回の研究結果はこの論争に決着をもたらすだろうとしている。
論文の主執筆者のアンマリー・ド・スメット(Anne Marie de Smet)氏は「ICU治療での抗生物質の使用方針を見直す必要がある。われわれの研究で抗生物質の使用によって死亡例が明らかに減ることが分かった。この認識がICU治療に生かされるべきだ」と述べた。
研究チームは2004年から06年に入院した患者を各約2000人ずつの3グループに分けた。
1番目のグループには1日に4回、経口で抗生物質が投与され、2番目のグループにはこの措置に加え、点滴と消化管に入れた管を使って抗生物質を投与した。対照群である3番目のグループには、通常のICU治療が施された。4週間が経過した段階で各グループの死亡率を対照群と比較すると、1番目のグループでは2.9%、2番目のグループでは3.5%低かった。
論文は、長期的に抗生物質耐性がどのように獲得されるかは、長期におよぶ詳細な研究が必要だろうとしている。(c)AFP