【7月30日 AFP】大豆やイソフラボンを含んだ食品を多く摂取すると精子の数が減る。ハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard School of Public Health)がこのような研究結果を発表した。

 大豆は女性ホルモン(エストロゲン)の構造に類似したイソフラボンを含んでおり、これが体内でエストロゲンに似た作用することから、男性の生殖能力に与える影響について関心が持たれてきた。イソフラボンがオスの精子生産能力を妨げることは数々の動物実験で示されてきたが、人間で確認されたのは今回の実験が初めてだという。

 研究チームは、不妊に悩むカップルのうち、男性99人の大豆の摂取量を3か月にわたり追跡調査した。その結果、年齢、禁欲期間、肥満度指数、カフェインやアルコールの摂取、喫煙などの影響を差し引いても、大豆の摂取量と精子の濃度には顕著な反比例が見られたという。

 具体的には、大豆を多く摂取する男性の精子の数は、1ミリリットルあたり4100万個と、平均の1ミリリットルあたり8000万-1億2000万個を大きく下回っていたという。(c)AFP