ガンと心臓疾患が今後20年で主要死因に、WHO
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【5月21日 AFP】発展途上国で豊かな生活を送り長生きする人の数が増えているのにともない、今後20年間で交通事故、ガン、心臓疾患による死者の数が急増するとの予測を世界保健機関(World Health Organization、WHO)が今週発表した報告書で明らかにした。
WHOの報告書「World Health Statistics 2008」は発展途上国での生活が豊かになり平均寿命が延びることで、2030年までに心臓血管系の疾患やガンなど感染症以外の病気による死亡と、自動車の普及により増加する交通事故死の合計が、世界の死亡者数の3割以上を占めると予測している。一方、現在発展途上国で多く見られる栄養失調、マラリア、結核などによる死亡は今後減少する。
世界でのガンによる死亡は2004年の740万人から2030年には1180万人に増加し、心臓血管系疾患による死亡は1710万人から2340万人に増加する。交通事故による死者も、経済発展にともない発展途上国での自動車保有率が増加するため、2004年の130万人から2030年には240万人に増加すると見られている。
また、今後2030年までに、虚血性心疾患、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸器感染症(肺炎など)が4大死因となると予測されている。
報告書によれば、COPDの増加はタバコ消費の増加にともなうもの。2004年には喫煙に関連した疾患で540万人が死亡したが、今後も5割近く増加し2030年までに830万人になり、その8割を発展途上国が占めるという。
喫煙者は非喫煙者に比べ、平均で15年寿命が短いとみられている。東欧、中欧、東南アジアでの喫煙率が高く、バングラデシュ、ブラジル、中国、ドイツ、インド、インドネシア、日本、ロシア、トルコ、米国の10か国の喫煙者が、世界の喫煙者人口の3分の2近くを占めている。WHOによれば、広告制限、健康への影響についての警告、タバコ増税などの対策はある程度の効果を持つものの、こういった対策がすべて行き届いているのは世界人口の5%にも満たない。
WHOの統計によれば、感染症以外の疾病による死亡が増加する一方で、「HIV感染、結核、マラリアなど、感染、親から子への感染、栄養不足を原因とする死亡は激減」する。HIV/AIDS感染による死者は2008年の220万人から2012年には240万人に増加した後減少に転じ、2030年には120万人になると予測されている。(c)AFP
WHOの報告書「World Health Statistics 2008」は発展途上国での生活が豊かになり平均寿命が延びることで、2030年までに心臓血管系の疾患やガンなど感染症以外の病気による死亡と、自動車の普及により増加する交通事故死の合計が、世界の死亡者数の3割以上を占めると予測している。一方、現在発展途上国で多く見られる栄養失調、マラリア、結核などによる死亡は今後減少する。
世界でのガンによる死亡は2004年の740万人から2030年には1180万人に増加し、心臓血管系疾患による死亡は1710万人から2340万人に増加する。交通事故による死者も、経済発展にともない発展途上国での自動車保有率が増加するため、2004年の130万人から2030年には240万人に増加すると見られている。
また、今後2030年までに、虚血性心疾患、脳卒中、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸器感染症(肺炎など)が4大死因となると予測されている。
報告書によれば、COPDの増加はタバコ消費の増加にともなうもの。2004年には喫煙に関連した疾患で540万人が死亡したが、今後も5割近く増加し2030年までに830万人になり、その8割を発展途上国が占めるという。
喫煙者は非喫煙者に比べ、平均で15年寿命が短いとみられている。東欧、中欧、東南アジアでの喫煙率が高く、バングラデシュ、ブラジル、中国、ドイツ、インド、インドネシア、日本、ロシア、トルコ、米国の10か国の喫煙者が、世界の喫煙者人口の3分の2近くを占めている。WHOによれば、広告制限、健康への影響についての警告、タバコ増税などの対策はある程度の効果を持つものの、こういった対策がすべて行き届いているのは世界人口の5%にも満たない。
WHOの統計によれば、感染症以外の疾病による死亡が増加する一方で、「HIV感染、結核、マラリアなど、感染、親から子への感染、栄養不足を原因とする死亡は激減」する。HIV/AIDS感染による死者は2008年の220万人から2012年には240万人に増加した後減少に転じ、2030年には120万人になると予測されている。(c)AFP