【5月18日 AFP】成人男女の約20%が自殺を考えたことがあることが、内閣府が16日に発表した「自殺対策に関する意識調査」で分かった。映画やテレビドラマの自殺シーンが自殺率に影響していると考えていると答えた人が半数を上回った。

 内閣府がこういった調査を行ったのは初めて。

 調査は今年2-3月に全国の20歳以上の男女に行い、1808人から回答を得た。

「本気で自殺を考えたことがある」と答えた人は19.1%で、性別では女性は21.9%、男性では16.3%だった。

 共同通信(Kyodo News)によると年代別では若い世代の方が高く、内閣府関係者は数値が予想より高かったとしていると伝えた。

 回答者のうち58.2%が映画やテレビドラマで自殺を美化することで自殺を助長していると答えた。また自殺のシーンが多すぎると答えたのは42.6%だった。

 76.1%がインターネットの「自殺サイト」を規制すべきとした。

 2007年の自殺者数は前年より減少したが、2006年まで9年連続で3万人を超えるなど、日本の自殺率は世界でも高い。

 政府はインターネット接続業者に対し自主的に「自殺サイト」を取り締まるよう求めている。またメディアで大きく取り上げることが別の自殺の引き金になるとの懸念を示している。(c)AFP