【5月12日 AFP】若者の場合、影響力のある同級生に禁煙をすすめてもらう方が、学校側が禁煙をすすめるよりも効果的だという研究結果が、10日の英医学誌「The Lancet」に発表された。

 英ブリストル大学(University of Bristol)とカーディフ大学(Cardiff University)の共同研究チームは、イングランド西部とウェールズ(Wales)の59校、12-13歳の生徒1万1000人を対象に実験を行った。

 うち29校では、喫煙を取り締まるなどの通常の禁煙キャンペーンを実施。残り30校では、影響力のある学生がクラスのみんなに「タバコを吸うのはかっこ悪い」などと言って禁煙をすすめるプログラム、通称「ASSIST」を実施した。すると、喫煙常習者の数は、ASSISTを実施した学校では前者を25%下回った。ただし、ASSISTの禁煙達成率はプログラムから時が経つにつれて低下し、2年後には15%下回る程度になるという。

 2006年の調査では、世界の13-15歳の喫煙率は9.5%。同年代で最も喫煙率が高い地域は欧州で、19.1%となっている。今回の研究では、喫煙による死者数が2020年までに1000万人を超えると試算されている。(c)AFP