【4月9日 AFP】シンガポールで精力増強をうたった非合法ピルを服用した中年の男性が死亡した。監督当局によると、この錠剤には同国で規制されている薬物が大量に含まれていた。

 シンガポール健康科学庁(Health Sciences AuthorityHSA)はこの錠剤の使用に対し繰り返し警告を発していたにもかかわらず死者が発生したことについて、深く懸念すると発表した。

 問題のピルの名称は「パワー1ウォルナット」。売り上げが伸びるとともに、服用後に不調を訴える例が多数報告されていた。このシンガポール人男性は3月初旬に服用した後に昏睡(こんすい)状態に陥った末、肺炎で亡くなった。

 最近新たに6人が病院に運ばれ、このピルの使用後に異変が確認された例は計23件に達した。ほかに53件の関連も疑われるという。

 HSAによると、製造元は中国広州(Guangzhou)のGuangzhou Xinkauili Limited Companyという企業で、シンガポールに不法に持ち込まれたものとみている。製造元は自然の薬草成分しか含まれていないと主張している。(c)AFP