【3月4日 AFP】米国人の5人に1人がセックスに対する興味を失っている―こんな調査結果が3日発表された。

 米睡眠財団(National Sleep FoundationNSF)が成人国民1000人を対象に実施した調査によると、性欲の減退は極端な長時間勤務と多すぎる残業が一因だという。

 NSFのDarrel Drobnich代表は「長時間勤務とインターネット経由で職場にアクセスできる環境などが睡眠不足を引き起こしている」と指摘。5000万人近くが慢性的な睡眠障害を患っており、これが仕事、個人的な人間関係、交通安全などに悪影響をもたらしているという。

 調査によると、米国人の36%が居眠り運転の経験があり、3分の2近くが「寝付きが悪い」「夜中に目が覚める」といった睡眠障害を患っている。現在、米国人の平均睡眠時間は6時間40分で、希望睡眠時間の7時間18分に40分ほど足りていない。

 多くの米国人が十分な睡眠をとれない原因の1つは、仕事や通勤に費やす時間が長いことだ。3分の1の人が職場で1日に10時間以上働き、5人に1人がさらに自宅で10時間働くという。平均通勤時間は45分を超える。

 シフト勤務者の状況はさらに悪く、3分の1が平日の睡眠時間が6時間を割り込み、48%が睡魔と戦いながら車通勤し、4人に1人が睡眠不足で性生活に影響が出ているという。
 
「よい睡眠がとれていないことによる影響は極めて大きい。米国人は生産性、安全、健康、人間関係を犠牲にしている」とNSFのDrobnich代表は指摘した。(c)AFP